エキスパートインタビューvol.1

建物の修繕は住んでいる
お客様ありき。
いわば人と向き合う仕事

柳沢篤久

特命工事部 エキスパートスペシャル
(インタビュー当時)​
柳沢篤久

施工管理の仕事で、最も重視しているのはどんな部分ですか?

この仕事は“5大管理”といって安全、お客様、品質、工程、原価という5つの要素を管理するのですが、一番気を使うのは、やはりお客様に対してですね。工程管理も、なぜ大事なのかといえばお客様のため。工事の中でお客様がベランダに出られない期間、洗濯物を干すことができない期間もあるわけですから、それをいかに短くするかという意味での工程管理が大事になってきます。

お客様への告知事項に関して、工夫されている点はありますか?

いつ、どんな作業をするのかをきちんとお伝えするためには、前もって何度もお知らせしておくことが必要ですね。そのお知らせも、パッと見て分かりやすいものでなければいけない。細かい文字ばかりが並んでいると読んでいただけませんし、写真を使ったり、専門用語を使わないようにするなど細かい工夫をしています。

仕事で使う「こだわりの道具」はありますか?

それが特にないんです(笑)。というより、道具はあまり持ち歩かないようにしていますね。若い頃は“念のため”といろいろな道具を持っていたのですが、私の本来の仕事は管理すること。自分で作業をする必要はないですし、なるべく自分でやらずに、人に任せるのが大事だと思います。

「仕事を任せる」ことで、現場にはどんな効果が出てくるのでしょうか。

うまくいっていない現場は、汚いというか雑然としていることが多いんですよ。塗料などが飛び散っていたり、トイレが汚かったり。なぜそうなるかというと、管理する立場の人間が何でも自分でやろうとしすぎてしまうから。仕事を抱え込みすぎて、細かいところに気が回らなくなってしまうんです。それでは現場はうまく回らないですよね。大変な仕事のように見えても、分業すればなんとかなるものですから。

柳沢篤久

見方を変えると「任される」立場の人たちのやりがいにもつながりますね。

仕事を任せれば責任感も出ますし、それぞれに信頼関係が生まれます。違う業種の職人さんたちが、それぞれに融通しあって作業を進めてくれたりもするんですよ。僕抜きでも、職人さん同士で話し合ってくれるんです。僕が現場にいられないこともあるのですが、そういう時でも、言い方は変かもしれませんが勝手に作業が進んでいく。仕事で手応えを感じるのは、そういう時ですね。管理する立場の人間として、システム作りがうまくできたということですから。“任されがいのある職場にしていく”ということは意識しています。

今後チャレンジしていきたいこと、さらに上達していきたいことは?

うまくいかないことがあった時にどう対処するか、ですね。建物の修繕というのは住んでいるお客様ありきですから、いわば人と向き合う仕事。“こうやれば問題は発生しない”という絶対の正解はないんです。だから毎回、どれだけ丁寧にお客様と向き合えるか、何かあった時に最善の対処ができるか。そこを大事にしていきたいと思っています。

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