修繕NEWS by reformation

管理組合

防災と減災、個人と管理組合。最優先にやるべき地震対策と備えておくべきこと

2019.04.19
記憶に色濃く残っている方も多いと思いますが、2011年の東日本大震災や2016年の熊本地震、2018年の大阪北部地震および北海道胆振東部地震など、とても大きな被害を生む災害がいつどこで発生しても不思議ではない状況となっているのが現在の日本です。

いつどこで発生するか分からない自然災害・大地震だからこそ防ぎきれない部分もありますが、個人そしてマンション管理組合として事前に備えておくことで被害を防いだり最小限に抑えたりすることができることもあります。今回はマンション自体を壊れにくくするという耐震面ではなく、個人や管理組合で取り組み可能な対策方法を主に紹介いたします。

防災と減災は同じ?何が違うの?


防災……被害をそもそも出さないようにすることを目的とする
減災……被害はあるが最小限に抑えるようにすることを目的とする

似たような言葉ですがその意味は異なります。想定以上の規模の地震や災害が起こり従来の「防災」では防ぎきれないケースも出てきたことで、最近では「減災」への取り組みも重要視されています。「防災と減災を組み合わせた備え」を行い災害が発生する前、発生した時、発生した後にそれぞれのタイミングで適切な対応を取ることにより被害を抑えようという考えが広まってきています。つまり、どちらかが重要ということではなく、両方共に大切な考え方であるということです。

個人として最優先でやるべき対策



株式会社マクロミルによる調査(20~69歳の男女1,000名を対象とした「災害や防災に関する定点調査」https://honote.macromill.com/report/20190214/)によると、最も恐れられている災害は『地震』となっていました。また、同調査での「大災害に対する備えとして行っていること」では『避難場所や避難所の確認』が1位となっています。多くの方が恐れている『地震』への備えとして、この対策方法が最優先でやるべき対策といえるのでしょうか。

過去のデータを見てみると、戦後最大の被害を出した東日本大震災では海沿いであったことから津波による死者が多かった一方で、内陸部を襲った大規模地震である阪神淡路大震災の死亡原因で一番多かったは窒息死・圧死だったとのこと。さらに死因解剖結果によると9割にあたる方が地震発生15分以内に死亡していたことが分かったそう。つまり、ほとんどの方が即死に近い状況だったのです。

避難場所や避難所の確認ももちろん大切ですが、大規模な地震発生時の防災対策としては家具などの転倒・下敷きによる窒息死・圧死から命を守る対策が最優先と言えそうです。あなたは「大規模地震」でも家具などの転倒を防止できる対策をしていますか?タンス・収納付きテレビ台などの大型家具、洗濯機・冷蔵庫などの大型家電の設置状況を転倒防止の目線から改めて見直してみましょう。

管理組合として備えておくべき対策



マンションには多くの居住者が存在します。つまり居住者同士で「助け合える」環境にあるということです。災害への備えの考え方として個人で備える「自助」と皆で助け合う「共助」という2つがありますが、特に共助においてはいざというときにスムーズに効果を発揮できるように日頃から準備をしておく必要があります。人口の多い都内の防災計画では、倒壊リスクが低く居住可能な住宅については在宅避難が基本方針とされており、RC造のマンションでは在宅避難になる可能性が高いことからもマンション内の共助体制をつくりあげておくことが望ましいでしょう。つまり、管理組合の共助体制として「自主防災組織」を立ち上げて活動できると良いと考えます。

自主防災組織としての活動例

・組織内の班編成と活動内容の作成
担当(例:各住戸への情報連絡班、防火および初期消火活動班、けが人等の救出救護班、車椅子の方も含めた避難誘導班、備蓄品等支給の物資供給班など)

・関係機関の連絡先作成
県や市の防災関係機関をはじめ、エレベーターをはじめとする各種設備メンテナンスメーカーなどの連絡先を作成する。

・防災倉庫の設置と維持管理
備蓄品等をストックしておけるスペースの確保とその維持管理を行う。機材や食料品には使用期限や消費期限があるので定期的に確認を行い、必要なものがあれば交換する。備蓄品一覧や配置図も作成することでスムーズに取り出すことが可能になる。

・災害時行動マニュアルの作成
災害発生時にだれがどのように動くのかをマニュアル化しておくことも重要。災害が発生するタイミング(日中なのか深夜なのか等)でマンション内にいる居住者数も変わってきますので、柔軟に対応・行動して組織が機能するようにまとめておく。

・災害時に備えた啓発活動
これがとても重要。自主防災組織のメンバー以外の居住者が、災害時にどのように行動すればよいのか理解できているのといないのでは対応に大きな差が生じる。日頃からの広報や防災訓練などを通じて管理組合全体で体制を整えておけるようにする。

管理組合で備蓄しておきたいもの



個人ではなく管理組合として準備をしておくと良いものの一例を挙げてみます。

<安全対策>
・居住者名簿
各世帯の人数や氏名、緊急連絡先などが把握できていると安否確認がスムーズになります。個人情報となるため作成と保管に注意が必要な点と、更新をしていくことが重要になります。
・担架
けが人の救助や救護に便利です。

<災害対策本部運営用>
・テント
緊急対策本部の設置や一時的な避難場所、トイレの設置にも活用できます。
・災害時用マンホールトイレ
マンホールトイレであれば共用トイレとしての機能を提供できます。

<停電対策>
・発電機
大規模災害では停電が起きる可能性があります。発電機があると便利です。
・ヘッドライト
夜中に災害が発生した場合、救助や避難誘導の際に便利です。

 

まとめ:
今回の修繕NEWSでは個人として「災害発生直後の危険から命を守ること」がまずは大切であること、そして、マンション管理組合として「共助で助け合う体制を日頃から整えておく」ことが重要であるとお伝えしました。防災と減災の両方の考えをもとに大規模災害に備えていきましょう。

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