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大規模修繕

長期修繕計画あってこその大規模修繕工事。1回目と2回目以降での工事内容の違いや計画時の注意点とは

2019.04.19
マンションの資産価値維持・向上のために必要な大規模修繕工事。十数年サイクルで行うことが一般的ですが、その工事内容や注意するべき点は回ごとに異なります。事前に知っておくと良いポイントや備えるべきことについて解説します。

長期修繕計画とは


すでに知っているよ——。という方も多いかもしれませんが長期修繕計画とは、マンションの性能を維持して建物の老朽化を防ぐために管理組合が作成するマンションの長期的な修繕計画のことです。一般的には10年程度~30年程度の期間で、外壁塗装(タイル)工事・鉄部塗装工事・防水工事・排水管や給水管工事といった各種設備の大規模な修繕工事をはじめとして、建物の共用部分をいかに適切に維持していくのか、そのためにはどの時期に、どのような内容で、どの程度の費用をかけて実施していくかといった計画をまとめたものとなります。

事前に長期修繕計画を作成しておくことで「計画的に準備を進められる」「必要な修繕積立金の見込みが立てられる」「修繕計画内容と必要資金の準備が整っていると工事もスムーズに進められる」といったメリットがあります。反面、事前に準備が出来ていない状態で大規模修繕工事を始めようと思っても準備・判断・決定することが想像以上に沢山あることから思うように進行させられない状態に陥ってしまう管理組合も多くあるようです。

そして、長期修繕計画は「あなたのマンションに適した計画内容である」ことが大切です。一度作成したから完成としてしまうのではなく、一定期間ごとに修繕計画の改善・見直しを行うと良いでしょう。

・立地環境の影響などのため想定していたよりも劣化進行が早い(または遅い)
・計画時にはなかった新技術や材料により、長期的な修繕サイクルの見直しやコスト削減の可能性が出てきた
・消費税率の変更やその他経済環境により修繕積立金の見直しを検討する必要が出てきた
などが定期的に管理組合内で確認・検討されることにより、適切な計画立案および準備が進められるようになります。

1回目と2回目の大規模修繕工事では何か違うことがあるの?



1回目と2回目以降でも定期的に同じような修繕工事を行うのだろうとイメージされている方がいましたら要注意です。1回目の大規模修繕工事では新築時から十数年経過後に実施にされる場合が多く、新築時の設備などを部分的に補修することで賄える工事も多いことでしょう。しかし2回目ともなると、1回目の工事からさらに十数年が経過し、新築時から数えると30年前後が経過することとなります。部分的にではなく全体的な修繕が必要な箇所も出てきますし、その範囲や箇所数も劣化が進んでいるので増加することが一般的です。

国土交通省の作成している長期修繕計画標準様式記載例によると、2回目の工事で工事内容の変更や新たな施工対象箇所となる場所の一例として下記が記載されています。

<屋上防水>
1回目の工事では部分的な補修で済んでいた屋上防水も、全体的な修繕が必要となる場合が多いようです。また、屋根の場合は既存の屋根材を撤去して新しい屋根材で工事する必要があるため費用も増額となりやすいようです。

<金物類>
郵便受けをはじめとして、バルコニー内の各戸を仕切る隔て板や建物内の掲示板などは錆や故障により取り替える必要が出てくる場合が多いようです。

<消防用設備>
消防用設備は定期的に点検されていると思いますが、経年劣化することで設備自体が使えなくなってしまっては意味がありません。交換時期にあわせて取り替える必要が出てきます。

<駐車場>
機械式駐車場の場合は錆や故障による不調やメンテナンスの大変さもありますが、昨今は収容可能サイズの制限により入庫できない車輛も増えたため空きが目立つこともあります。そのため、機械式駐車場を解体して平置き駐車場に変更する管理組合もあるようです。平置き駐車場の場合でも路面の陥没や白線が消失などに対する修繕が発生します。

長期修繕計画の作成時に気を付けておきたいこと



では、具体的にどのように長期修繕計画を作成していくのが良いのでしょうか。2回目以降の大規模修繕工事および長期修繕計画作成時に気を付けておきたいことを記載します。

1)「次の次」を見据えて計画を立てる
まだ1度も大規模修繕工事を行っていない段階であれば2回目の大規模修繕工事を見据えて、次が2回目の工事を迎える場合は3回目の大規模修繕工事を見据えて計画を立てると良いでしょう。「今回力を入れる箇所」「次回大掛かりな工事が予想されるので今回は必要最低限の補修に留める箇所」「今回は修繕を見送る箇所」など計画的かつ合理的な検討をしていくことが望ましいです。

2)劣化具合から適切な計画に更新する
足場をかけてみないと詳細な劣化状況が分からない場合が多いですが、建物調査診断や日々の管理状況などを総合的に判断して改修・修繕の計画を適切な内容に更新していくと良いでしょう。計画の更新=必要な準備の変更となりますので、例えば修繕積立金の値上げが必要となった場合でも早期に検討・判断できれば月々の値上げ幅を抑えられることにも繋がります。

3)「不要な設備」が出てくるかもしれない
すべての設備を毎回修繕・改修していると修繕積立金が当然不足してしまいます。世帯状況やライフスタイルの多様化に伴い、マンション毎に必要な設備も変化しています。新築時では必要だった設備ももしかしたら今後不要になりそうな(既に活用されていない)設備となるかもしれません。そのような場合はメンテナンスコストがかからないような計画に変更し、修繕・改修が必要な場所により資金をかけられるようにすることが望ましいでしょう。

 

まとめ:
今回お伝えさせていただきたかったポイントは「マンション毎に長期修繕計画を作成・更新していく必要がある」ということです。立地環境によって劣化状況が変わるのみでなく、そこに住まう人によって快適さや求める安全性・設備も変わっていきます。適切な長期修繕計画が立てられるよう、管理組合全体で取り組んでいきましょう。

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