建物調査診断で大規模修繕工事が必要か判断できるサポートを|社員インタビューvol.04

大規模修繕工事を実際に取り仕切る“現場代理人”と、管理組合様と現場代理人が工事をスムーズに進めるために活躍する“営業”については以前ご紹介しましたが、それぞれの担当者を高度なスキルでサポートする部署があります。お客様と直接関わる機会は少ないものの、現場代理人や営業メンバーがより正しい状況確認や判断、計画の立案ができるように工事に関する「図面」の作成や、大規模修繕工事を行うかどうかの判断をするための建物調査診断を実施しているのがヨコソーの“技術品質課”という部署です。大規模修繕工事でどのような設備が配置されるのかを示す仮設計画図や、工事を行った記録としてマンションに保管される竣工図書の図面については、そのほとんどがこの技術品質課にて作成されています。

社員インタビュー第4回は技術品質課/今野に大規模修繕工事においてどのような役割を担い、どのように関わっているのかをインタビューしました。

目次

技術品質課とはどのような役割を担っているのでしょうか


技術品質課の主な役割として「営業が使用する図面の作成」「現場代理人が使用する図面の作成」「建物調査診断」の3つがあります。その中でも、私は営業担当者がお客様にご提案・ご説明する際に使用する“仮設計画図”と、現場代理人が工事竣工時に使用する“下地補修図”といった図面をメインに作成しています。

仮設計画図は主に営業の使用するプレゼンテーション資料や、工事を着工する前に工事内容を居住者の皆さまにお知らせする工事説明会のときに使用する資料になります。建物の敷地内と周辺状況をパソコンで作図し、大規模修繕工事期間中は敷地内にどのような設備が配置されるかということが記載される図面です。

大規模修繕工事中は建物の周りに足場が架設されるほか、現場事務所や作業員休憩所となるプレハブや工事用の大型ゴミ箱など、普段と異なる設備が敷地内に仮設・配置されることになります。お客様にとってこれらの仮設物は工事中の日常生活に直結するので、営業担当者はなるべくお客様の生活の妨げとならないような計画を考えるわけです。それをお客様がイメージしやすいように図面にしたものが仮設計画図なのです。

基本的には営業からの情報を基に図面を作成しますが、規模が大きく図面や地図だけでは建物の細かい構造が分からない場合や、建物から敷地の境界までが狭く、足場を架設するのに必要な幅があるか不明な場合などは実際に現地で確認をしたりもします。足場を架設することができない場所に足場を書いてしまっては、実際に使用することができる図面にはなりませんよね。敷地内で足場を架設することができるかどうか、できない場合でも隣地の方から許可をいただければ足場を架設することができる場所かどうか、といったところまで考えた上で作成しています。

また、図面と一口に言っても営業担当者によって使いやすい図面というのは異なります。細部まで技術品質課で作ってほしいという人もいれば、建物と足場部分だけが書かれたシンプルな図面だけ作って、細部は自分で作りこみたいという人もいるのです。お客様がイメージしやすい図面になることが一番なので、実際にお客様に説明する営業担当者の要望に合わせた図面づくりというのは心がけています。

下地補修図は建物の図面に下地の劣化状態を記載した図面で、下地補修工事のために調査をした作業員が手書きで記載したものを、お客様に見やすいようにパソコンで作成した図面です。工事の最後にお渡しする竣工図書に、工事を実施した記録として残す大切な資料となります。調査をした作業員によっては何と書いてあるか分からない場合もあるので、間違った図面を作成しないために詳細を現場代理人に確認しつつ正確に記載をしなければならないときは大変ですね。

他には、2Dの図面だけではなく3Dのイメージ画像を作ることもあります。外観が変わるような工事の時は、外観がどのように変わるかというのは工事が完了するまでお客様には想像しにくいものです。そのため、お客様が工事後の印象をイメージしやすいように、3D画像を作ってデザインや色などを選びやすいようにサポートしています。


作成された3Dイメージ図

建物調査診断ではどのようなことをするのでしょうか


建物調査診断とは大規模修繕工事の実施を検討している段階でどの程度建物が劣化しているか調べる調査のことで、足場を架設せずとも調査できる廊下内の“タイルや塗膜の浮き”を打診調査したり、“タイルや塗膜がひび割れている箇所”などを目視で数えて図に落とし込んだりすることが一般的です。大規模修繕工事をいつ実施するかというのは長期修繕計画に関わる重要な事項なので、その判断材料となる建物調査診断は大切なのですが、

ごく稀に、調査をしてみてもほとんど劣化が見受けられない場合もあります。調査をした結果によって大規模修繕工事が必要かどうか、いつ実施するかといったことは最終的に管理組合さんが判断します。

建物調査診断は数人で場所ごとに手分けして調査を行うのですが、“共用廊下”の担当になった際は、玄関廻りや階段・エレベーターホールの壁など、お客様が頻繁に目にする場所ですので、特に注意して劣化を確認するようにしています。タイルがまとまって浮いている場所など外から見ただけではわからない場所ももちろん報告しますが、“お客様にとって気になる劣化かどうか”というのも大きな判断材料になりますので、できるだけお客様目線も忘れずに調査するように気を付けていますね。

図面を作成する際に大変なこととは



手書きの図面や古い図面を読み取ってパソコンで新しく図面を作成しなければならない時ですかね。下地図は作業員が書きこんだ図面を読み取って書き直さなければならないので、書きこみ方によっては読み取ることがとても難しい場合もあります。作業員も足場上で調査をしながら記入するので、記入箇所が多かったりするとなかなかきれいに書くことは難しいですから。また、最初に建物自体を図面化する時は新築時の竣工図を基に作成するのですが、築年数の経過した建物では竣工図自体が古くなっているため寸法や文字が読み取れないこともあります。そういった場合は現地確認に行ったり、現場代理人や営業担当者に確認をとりながら進めていきますね。自分でもよくわからないまま図面を作成してしまうと、お客様にとって分かりにくい図面やもしかすると間違った内容の図面を作成することになってしまうので、分からないことを分からないままにはしないようにしています。営業や現場代理人の伝えたいことを、いかにお客様にとって分かりやすく図面にできるかというのが大事なので。

図面を作成している上での“やりがい”はなんでしょうか?



お客様と直に関わる機会が少ない仕事なのでお客様からご意見をいただくことなどはほとんどないのですが、下地補修図などは工事をした証拠として建物に残り続けるため、その責任感というのはあります。やりがいという意味で言うと、自分が作成した図面の工事を受注できたという知らせを受けた時は嬉しいですね。営業資料は仮設計画図がすべてではありませんが、受注できたということは役に立つ図面を作れたということなので。お客様と直接かかわることがない分、役に立てたと感じられた時はやりがいを感じます。

今回は技術品質課/今野へのインタビューでした。お客様と直接コミュニケーションをとる機会は少ないものの、大規模修繕工事には欠かせない図面を作成している技術品質課はヨコソーにとってなくてはならない存在です。建物調査診断や各種図面といったお客様にとって重要な情報を分かりやすく伝えるスキルでいつも大規模修繕工事を支えてくれています。

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