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マンション「鉄部塗装工事」のチェックポイントと居住者様側の注意点とは?

2021.03.11
マンションで最も頻繁に修繕やメンテナンスを必要とするのは「鉄部塗装工事」です。実際に鉄部塗装工事を行う上では、どのようなことに気をつける必要があるでしょうか。「鉄部塗装工事」のポイントと管理組合として確認したいチェックポイントや工事中のお住まいの方への注意事項・お願い事項を紹介します。

鉄部塗装工事を実施する時期の目安についての記事はこちら:マンションの「鉄部塗装工事」は何年ごと?|錆止め効果に適切なメンテナンス時期とは?

 

鉄部塗装の工程


鉄部塗装は、基本的に以下の工程で行われます。
(材料により工程が異なる場合があります。)

①    施工前(before)




 

②    ケレン

ケレンとは塗料を塗る前に異物を除去し、下地をきれいにする作業のことをいいます。
弱くなった旧塗膜や錆・汚れ等を落とし、塗装する面を整えることが目的の工程です。
また、ケレンには既存塗膜の表面に細かな傷をつける(目荒しする)ことにより塗料の付着を強くする効果もあります。


 

③    下塗り(錆止め処理)


錆止め効果のある下塗り材を塗布します。鉄部塗装工事では、この錆止め処理が最も重要な工程となります。
弊社では確実に錆止め処理を行うため、錆止め塗料については「赤さび色」を使用するルールとなっています。


 

④    中塗り


錆止め塗料が乾燥した後、仕上げの塗料(1回目)を塗布します。


 

⑤    上塗り


中塗り塗料が乾燥した後、もう一度仕上げの塗料(2回目)を塗布して完了です。


 

⑥    施工後(after)




 

管理組合でもチェックできる鉄部塗装工事のポイント


ポイント1:使用材料の耐久年数は長期修繕計画に合っているか


鉄部塗装工事は屋上防水や外壁塗装など他の工事と比べ修繕周期が短いため、足場架設を伴う大規模修繕工事以外のタイミングでも足場架設を行わずに鉄部塗装工事のみを実施するよう長期修繕計画に組み込まれています。

足場の有無で補修箇所が多少異なりますが、どちらの工事においても大切なのは、お住まいのマンションの長期修繕計画に合った材料を選定することです。使用する材料の耐久年数を施工会社に確認したり、メーカーのカタログ等で調べ、現在想定されている修繕周期に対して適切かどうかを確認しましょう。

 

ポイント2:錆止め塗装をせずに中塗り・上塗りを施工していないか


鉄部塗装工事の中で「錆止め処理」が最も重要な工程となりますので、錆止め塗装をせずに中塗り・上塗りを施工していないかを確認することが大切です。また、使用する下塗り塗料に錆止め効果があるかも確認しましょう。こちらも事前に施工会社に確認したり、メーカーのカタログ等で錆止め塗料に該当するかを事前に確認しておきましょう。

 

ポイント3:ケレンがきちんと行われているか


塗装工事では”塗る”工程に目が行きがちですが、鉄部塗装工事は塗装をする前の”ケレン作業”が、耐久性や仕上がりに大きく影響します。塗装前であればきちんとケレンが行われているか、作業後の確認であれば施工工程を確認することができる工事完了時の施工写真※1で確認しましょう。

※1「施工写真」とは、施工の経過状況(施工前・各工程・施工後の状況)を記録したものです。

 

ポイント4:決められた塗布量が守られているか


これは、鉄部塗装工事だけに限られたことではありませんが、塗料は種類によってそれぞれメーカーで標準使用量※2が決められています。適正な塗布量で塗装をすることで、塗料の持つ耐久性能を十分に発揮することができます。決められた塗布量が守られているかどうかは、塗布量試験※3を通して確認することができます。

※2「標準使用量」とは、メーカーにて規定されている1㎡あたりの塗料の使用量をいいます。

※3「塗布量試験」とは、規定の使用量(塗布量)をクリアしているかをチェックするための試験で、施工前の塗料の重量から施工後の塗料の重量を差し引いたものを施工した面積で割り、1㎡当たりの使用量を算出します。

 

 

お住まいの皆様にお願いしたいこと


十分な換気を行いましょう


鉄部塗装工事中は、塗料独特の強い刺激臭が発生します。臭いが入るからと換気をせず部屋を閉め切っていると臭気が部屋に充満してしまうため、鉄部塗装工事中は作業を行っていない反対側の窓を開ける等十分な換気を行いましょう。

 

塗りたて箇所には注意しましょう


鉄部塗装工事中、塗りたての箇所には触れないようご注意ください。作業員が塗装作業を行ったエリアには「ペンキ塗りたて注意」の張り紙がされていますので、上着やバッグなどにも気を配りながら通行しましょう。塗料が衣服等に付着してしまうと、きれいに落とすことは困難です。
事前に作業範囲のお知らせを掲示板等でご案内させていただいておりますので、それらを確認してご注意いただきながら、万が一触れてしまったら、現場代理人に相談しましょう。



 

塗装箇所によっては在宅や開錠にご協力ください


鉄部塗装工事にて玄関扉枠の塗装工事が含まれる場合は、玄関扉と枠が接する箇所を塗装するため玄関扉を開放する必要があります。そのため、お住まいの方々には事前に在宅可能日のアンケートに回答いただき、玄関扉枠塗装工事の予定日には在宅のご協力をいただいています。

また、マンションによっては玄関横やバルコニーの物置スペースも共用部に含まれ施工対象となる場合があります。その場合は、在宅の必要はありませんが事前に物置の鍵を開けていただいたり、中のお荷物の片付けにご協力が必要です。

こういった箇所の工事が予定されている場合は工事のお知らせやアナウンスを忘れずに確認しましょう。

 

車両養生を行う場合があります


鉄部塗装に限らず塗料を使用する工事では、塗料の飛散を防ぐため非施工箇所やお住まいの方のお荷物にはもちろん、車両やバイク等をカバーで覆う養生を行う場合があります。
また、錆がひどい場合はサンダー等の電動工具を使ってケレン作業を行いますが、作業の際に錆が飛散してしまう恐れがあるため、塗装作業と同じく飛散の恐れがある箇所への養生が必要です。
特に、養生カバーをつけていると出庫時に養生カバーを外す時間がかかるなどいつもよりも出庫に時間がかかる場合もありますので、駐車位置が作業場所の周辺や飛散の恐れのある箇所となる場合はその時間も含めた余裕のある外出をお願いします。


サンダーによるケレンの様子


錆や塗料が飛散する恐れがある場合は、車両養生カバーをつけて作業を行います。

 

まとめ


マンションの資産価値を維持するためには、各工種において適切なタイミングで工事を行い、長期にわたって品質を保つことが重要です。特に鉄部塗装工事で重要となる「錆止め」の効果を十分に発揮させるためには、適切な手順で適切な材料を使用しているか等のチェックポイントは自分たちの目でも確認することが大切です。

鉄部塗装工事に限らず、マンションの修繕やメンテナンスについては各々のマンションの劣化状況を見て定期的に長期修繕計画書の見直しを行い、工事の実施時期や工事内容を判断する必要があります。

 

株式会社ヨコソーでは随時ご相談を受け付けておりますので、もし鉄部塗装工事をご検討されている場合や、鉄部塗装工事以外にも修繕に関することでご不明な点がございましたらお気軽にご相談ください。



また「長期修繕計画の見直し」については、オンラインセミナー動画『早めの見直しで資産価値を守る!事例で分かる長期修繕計画』をご視聴いただけますのでご覧ください。

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