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【近所の騒音問題】防音グッズ&防音リフォームで騒音トラブルを解決!
トラブルになりやすい騒音問題
以前、「マンショントラブル(音・駐車・ペット)への管理組合対処事例」でご紹介した通り、マンション内で発生する居住者間の行為やマナーを巡るトラブルのうち、4割弱を占めるのが生活音に関する騒音トラブルです。マンションは木造などと比べると音が響きにくい鉄筋コンクリート造の建物が多いとはいえ、複数の世帯が同時に暮らしている以上ある程度の音がしてしまうのは仕方がないもの。
しかし、音に敏感な方にとっては上層階からの足音や隣家の生活音だけではなく、マンション前の道路走行音や周辺施設から聞こえてくる音などもストレスになり得ますし、外から聞こえてくる音ではなく、小さい子どもや元気のよいペットがいるというご家庭では自宅から発生している音によってご近所の迷惑になっていないかというのは大変気になるところではないでしょうか。
あまりに悪質な場合であれば、理事会に相談するといった対処をすることもできますが、これから長い間ご近所さんとして生活空間を共にしたり、マンションの資産価値の維持向上に向けて一緒に管理組合活動をしていくということを考えると、トラブルになることを恐れて理事会に相談するのもはばかられる……という場合や、マンション以外から発生している音の場合は対処自体が難しいという場合もありますよね。
このような音に関するトラブルで“外から聞こえる音を抑えたい”というケースや“余計なトラブルや迷惑をかけないように周囲への音漏れを防ぎたい”という場合の対処方法の一つとして、騒音対策専用のグッズを使ったり、防音リフォームをするという方法もあります。近隣からの音にストレスを感じている方や、子どもやペットの様子に注意するストレスを感じている方は音の原因や聞こえてくる場所に合わせて、対処してみるのはいかがでしょうか。
自分で手軽に設置できる防音グッズ
マンションに限らず集合住宅では多少は隣家や上層階の音が聞こえてしまうかと思いますが、そのために大掛かりなリフォームやリノベーションをするというのはなかなかハードルが高いのも事実です。そのような場合にはDIYで設置できる防音グッズを使ってみるのも一つの手です。今回は2タイプをご紹介します。
吸音マットレス
子どもやペットの足音が気になる、という場合に手軽に利用できるアイテムが吸音マットレスです。床がフローリングのマンションでは特に足音が響きやすいため、吸音マットレスで衝撃を緩和するだけでも階下への音の響きを抑えることができます。キッズスペースにあるようなタイルタイプの物だけでなく、フローリング柄のカーペットもありますので広い範囲に敷いてもインテリアへの影響も抑えることができます。自宅の足音は自分たちでは気付きにくい音でもありますので、響きにくいように工夫することができます。
防音ボード
壁越しに隣家の生活音が気になってしまう方には、防音ボードや防音パネルと呼ばれる壁に貼り付けるタイプの防音材がおすすめです。小さい子どもの泣き声やペットの鳴き声など、対策に限度がある音を気にしすぎると疲れてしまいますので、どうしても気になる方は防音ボードなどを設置することで緩和すると精神的にも楽ではないでしょうか。音楽を聴くのが趣味で大きなスピーカーを持っている、という家庭では吸音しつつ音響効果を高める壁材なども販売されていますので、物によっては趣味と防音双方を叶えるDIYも可能です。
防音室
楽器を使う習い事や部活動をしている家族がいるご家庭では、自宅での練習にお悩みではないでしょうか。中学生~高校生になると、帰宅時間も遅くなってくるため練習をする時間がどうしても夜間になってしまい、ご近所への迷惑を考えると思う存分練習できないということもあるかと思います。楽器などを使用する特定の場所だけ完全に防音にしたい場合には、組み立て式の防音室を使うという方法もあります。多少スペースは必要になるものの、1畳程度~防音にしたいスペースに合わせて設置することができますので、楽器の練習などには使いやすいのではないでしょうか。物によっては実際に見ることもできますので、防音性能などを調べながら合ったものを選び、思う存分練習してみるのはいかがでしょうか。
防音以外の効果も見込めるリフォーム
材料を用意すれば自分でできるDIYと違い、防音のためにリフォームをするのは少し敷居が高く感じてしまうかもしれません。しかし、防音効果のあるリフォームをすることによって防音以外の効果も見込める場合があるのはご存じでしょうか。マンションでは一戸建てと違い規約によってリフォームができる場所にも制限はあるものの、マンションでも取り入れることができるリフォームをご紹介します。
防寒にもつながる内窓リフォーム
窓の外への音漏れが気になる場合や、周囲からの騒音が気になる場合には窓を二重にするリフォームがおすすめです。マンションでは規約上、窓は共用部になるため、ほとんどの場合は窓を丸ごと防音性の高いものに変更することはできませんが、内窓であれば専有部である屋内に設置して二重窓にすることで窓の遮音性を高めることができます。また、内窓には遮音効果以外に遮熱効果もあるため、冬の寒さ対策や結露対策としても有効です。リフォームする機会の少ない窓ではありますが、部屋の大きな面積を占めますので防音だけでなく遮熱工事としてもおすすめです。
防音&断熱をかなえるフローリングリフォーム
元々床がカーペットだったという方は、フローリングへのリフォームを検討されたことがあるかもしれません。しかし、フローリングへのリフォームは規約で禁止されているマンションもあるほど、カーペットと比べると階下へ音が響きやすくなります。規約でリフォームが禁止されていないマンションでも階下の居住者への許可を取る必要があったり、遮音等級の規定があることも。このような制限もあるフローリングリフォームですが、遮音等級の高いフローリング材を使用したりフローリングの下に遮音性能のある床材を使うことで、階下への防音を実現しながらフローリングへリフォームすることが可能です。床材についても種類によっては防音だけでなく遮熱機能のついたものなどもありますので、必要な機能に合わせて床材を選んでリフォームをしましょう。
自宅の生活音は近隣の方へ実際どのように聞こえているか家の中にいるとわかりませんし、人によって感覚が違うというところからも音の問題を完全になくすのは難しいのも事実です。しかし、音によってストレスを抱えた状態では、マンション内のコミュニケーションにも支障をきたしてしまいます。トラブルとなる音源をゼロにはできないとしても、自分で対策をすることで近隣とのトラブルを避けるだけでなく、音を気にするストレスを緩和できるのは有用といえるのではないでしょうか。
ヨコソーでは内装や防音だけでなく様々な住まいのご相談を随時受け付けております。共用部の修繕についてのご相談も含め、オンラインでのご相談も受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。