大規模修繕工事中はやっぱり大変?!|工事中の生活の制限・お願い事項

マンションの大規模修繕工事中は、日常生活を送る上での制限がどうしても出てきます。大規模修繕工事ではマンションの外壁に足場を架設し、廊下や各戸のバルコニー内などについても工事を行います。特にバルコニーは、共用部ではあっても専有部に準じた扱い(専有使用権)が認められていますので、スムーズな大規模修繕工事の進行にはバルコニーの使用制限やバルコニー内のお荷物や洗濯物干しに関して、お住まいの皆様の協力が必要不可欠です。

ここでは大規模修繕工事中の制限事項やお願い事項について解説していきます。

目次

大規模修繕工事期間中の制限事項

騒音・振動の発生

大規模修繕工事は、マンションの外壁やバルコニー、廊下などの共用部をトータルで修繕します。そのため、足場を建物外部に組立てる作業や、壁つなぎと呼ばれる足場を外壁などへ固定させるためにドリルで穴をあける作業等、足場に限らずその多くが騒音・振動が発生する作業となります。そのため作業中はテレビの音や電話の音が聞こえにくいといったことが発生する場合があります。

 

においの発生

塗料や防水材などを使用する作業についてはにおいが発生する作業もあり、嗅覚が敏感な方は気分が悪くなる場合があります。その際には、作業をしているエリアから離れた場所の窓を開け、換気をしてにおいがこもらないような対策で軽減することができます。

 

バルコニーでの洗濯物干し制限

塗料の飛散や粉じんの発生が考えられる場合には、洗濯物が汚れてしまうためバルコニーへの洗濯物干し制限がかかります。ただし、大規模修繕工事期間中ずっと洗濯物が干せないというわけではありません。その日の作業内容によって、洗濯物干しの可否が変わってきます。大規模修繕工事中に設置される工事用掲示板で、その日の作業内容や洗濯物が干せるかどうかを確認してから洗濯物を干しましょう。

 

バルコニー自体の使用制限

作業内容によってはバルコニーの使用が一切できなくなるという制限も出てきます。バルコニー内の壁を塗装する際やバルコニー床全面に防水材を塗布する作業の期間は、乾燥時間が必要となるため、昼間の作業中だけでなく夜間も含め一時的にバルコニーが使用できなくなります。工事内容にもよりますが、バルコニーの使用制限期間はだいたい1週間~2週間程度になります。

 

大規模修繕工事中にご協力をお願いしたいこと

洗濯物干し制限へのご協力

大規模修繕工事中はエントランス等に居住者全員に工事内容を告知するための工事用掲示板が設置されます。工事用掲示板は毎日更新され、工事に関するお願い事項が掲示されるので、作業のある月曜日~土曜日はどのような作業が予定されているのかや制限がかかる事項や対象場所などの情報が確認できるようになっています。特に、お住まいの皆様に確認していただきたいのは『翌日の作業内容』と『翌日洗濯物が干せるかどうか』の情報です。自分のお部屋とその周辺では明日どんな作業をするのか、バルコニーに洗濯物を干しても問題ないのか、この2つは必ず確認しましょう。

 

バルコニー内の荷物片付けへのご協力

大規模修繕工事中は作業員が度々バルコニー内に出入りし作業を行います。そのため、大規模修繕工事の着手とともに、バルコニー内を片付けていただく必要があります。工事内容によって片付ける程度は変わりますが、基本的には物干し竿・室外機以外の荷物は片付けるという認識で良いでしょう。共用廊下などの共用部も別の工事が入るため、基本的には室内保管になります。自分では動かせない大きなものや動かしにくいものも片付けていただく必要があるため、ひとりで片付けることが難しい場合は大規模修繕工事の現場代理人に相談してみましょう。

 

網戸の取外し・取付けのご協力

大規模修繕工事では、サッシ窓廻りの下地補修やシーリング工事といった工事があります。その際に網戸が付けられたままでは施工が難しい箇所があるため、網戸を取外す必要があります。網戸の多くは室内側から網戸の外れ止め金具を外す必要があるため、網戸の取外し・取付け作業は原則各戸にて行い、取外した網戸は原則工事中は室内にて保管いただいています。

 

その他にも、工事の種類ごとに事前告知される注意事項を順守することも工事を円滑に進めるためのポイントです。
例えばシーリングや塗装、防水工事の際は塗りたて注意の張り紙に注意し、施工したての箇所に触れて再度工事をし直すといった事態がおきないように気をつけましょう。

また、外壁洗浄工事では室内に洗浄水が侵入しないよう、サッシ窓をしっかり閉め下端部にタオルや新聞紙を詰める、換気口を閉めておく等の止水対策をお願いしますが、対策をしていないと室内に水が入ってきてしまって後片付けが大変になってしまいますので、注意事項や対策内容を把握していただくことも大切です。

 

皆さまの安全やプライバシーを守るためのお願い

安全誘導の順守

大規模修繕工事中はマンションの外壁に足場が架設されるだけでなく、資材倉庫や廃材置き場をマンションの敷地内に設置したり、エントランス・共用廊下内を養生することがあります。普段とは異なる環境になるため、各所で表示されている安全誘導や指示に従い、周囲を通行する際は安全に十分注意して通行しましょう。また小さなお子さまがいる家庭では、お子さまが工事の足場や立ち入り禁止区域に入らないように伝えておくことも安全のため必要です。

 

プライバシー保護について

バルコニー側に組み立てられた足場からはお部屋の中が見えてしまうことがあります。特に上階にお住まいの方は、普段バルコニー側から周囲の目線を気にすることは少ないと思いますが、大規模修繕工事中は普段と違う環境となりますのでストレスを感じられるかもしれません。足場上では作業員が作業をしていたり工事関係者が通行したりといったことがありますので、大規模修繕工事中はプライバシー保護のため、日中もカーテンを閉めることをおすすめいたします。 

 

防犯対策について

マンションの建物外周に架設される足場は、外壁や共用部を修繕するために設置されますが、工事関係者以外の人が侵入できる可能性があるという面も持っています。施工会社は、出入りを工事関係者に限定するために暗証番号錠付き仮設扉を足場入口に設置したり、足場をよじ登れないような高さまで足場下部を金網やパネルで塞ぐといったセキュリティ対策を行いますが、お住まいの皆様も併せて対策を行うことが必要です。大規模修繕工事中はすべてのサッシ窓の施錠を心がけると同時に、補助錠が貸し出されますので活用して二重の防犯対策を行いましょう。

 

まとめ

普段とは異なる環境で大変なことも多い工事中を少しでも日常と同じように過ごしていただくため、大規模修繕工事を施工する側もさまざまな工夫や対策を行っていますが、お住まいの皆様の協力なくしては大規模修繕工事を円滑に行うことができません。予定通りに大規模修繕工事を進めるためには、お住まいの皆様の協力が必要不可欠なのです。

大規模修繕工事がこれから始まるという方も、工事の予定がまだ先であるという方も、工事中に留意しておくべきことを事前に知っておくことで大規模修繕工事中の過ごし方に備えておきましょう。

 

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