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大規模修繕

大規模修繕工事を契約する前に考えておきたい工期と仕様とは?|トラブルを未然に防ぐ対処法

2020.11.30
さまざまな工事計画について検討を重ねた上で大規模修繕工事の契約となりますが、実際に工事を進めていく中で契約に関わるトラブルが起きてしまうことも。ここでは、工期や品質に関して起きやすいトラブルについて紹介していきます。事前に起こりやすいトラブルを知ることで、トラブル発生時にすぐ対応できるようにしておきましょう。

 

工期に関するトラブル


工期延長


大規模修繕工事では、「悪天候が続くことでどうしても工事が長期間止まってしまった」といった天候の影響を受けるほか、「事前に診断した箇所以外で補修箇所が想定より大幅に多くなってしまった」、「工事をしたからこそ発見・確認できた劣化箇所があり、当初想定していなかった箇所も工事が必要になった」等の理由により、工事が大きく遅れてしまい契約工期の延長が必要となってしまうケースも。

例えば、建物外壁の下地やタイルの補修箇所は事前に現地調査が行われ、その数量を基に工事の計画や見積となりますが、見積時は正式な数量が分かってから金額が確定する「実数精算」の項目となるため、正式な数量や金額は工事着工後に足場を架設しより詳細な調査を行うまでわかりません。見積時の想定数量と着工後の調査で算出された実際の全数量との差額を、正式な調査後に精算することとなりますが、事前の現地調査からの推定以上の不具合(割れや浮き、欠損等)があり補修をしなければならない場合、金額だけでなくその分の作業時間も追加で要することになります。

また追加工事も同様に、工事を進めていく中で見積時にはなかった工事を追加で実施することになり工期延長が必要な場合があります。



 

品質に関するトラブル


仕様変更


大規模修繕工事を契約するにあたり施工会社が現地調査を行い、それをもとに見積や工事計画についての検討を重ね、決定した工法や材料をまとめる仕様書※1を作成し大規模修繕工事の契約となります。しかし現地調査は足場のない状態で行われるため、実際に足場を架設して調査をすると、見積時の仕様では適さない箇所が出てしまったり、現地調査では確認できなかった予想外の不具合や問題が発生する場合も。そのように事前に定めた仕様では適切な大規模修繕工事が実施できない状態が発生した場合、「仕様変更」をする必要があります。仕様変更をした場合、材料や工法の変更に伴い請負金額が変更になったり、工期が変更になったりと工事計画にも大きく影響するため、早い段階で仕様変更の有無を確認する必要があります。

※1「仕様書」とは、着工前に決めた工事の仕様書工事を進めていく上での“説明書”のようなもので、どの工法で施工するか、どの材料を使用するか等が明記されたものです。

 

仕上がりがイメージと違う


契約時の工事仕様書はあくまでも仕様(工法や材料)について文章で表したものであり、いざ工事が始まり仕様通りに工事が進んでいても、実際の仕上がりがイメージしていたものとは異なるというトラブルが起きる場合もあります。これは部分的な補修に限らず、塗装やタイル、床シートなどの色やデザインを大きく変える場合も、一部を切り取ったサンプルと仕上がった全体を見るのでは印象が大きく異なり、人によってイメージの捉え方や好みも異なるため意見の食い違いにつながってしまうのです。仕上がりが完了してから全箇所の施工やり直しとなると大幅に時間と費用が掛かってしまう上に、その次の工程計画にも大きな影響を及ぼすこともあり大きなトラブルとなることがあります。



 

トラブルに発展させないためには


天候を考慮した工期設定


大規模修繕工事の工期を決める際、一番考慮したいのが天候ではないでしょうか。塗装・防水工事は雨天ではできませんし、雨天でなくても温度5℃以下・湿度85%以上の場合も作業はできません。また台風や強風の場合は、足場上での作業が危険なためすべての作業が中止となります。このように、天候は工事に様々な影響を及ぼします。工期を決める際は、上記のような極端な気候の時期は塗装・防水工事を避けるよう工期を設定したり、梅雨時期や台風シーズン等の悪天候が多く予想される時期の工期は予備の工程を予め組んでおく等、天候を考慮した工期設定をしましょう。お住まいのマンションの特長や地域特性によっても工期設定は変わってきますので、その工期設定が適切なのか契約前に確認することが大切です。

 

定期的な進捗確認


大規模修繕工事中は特に、施工会社との打合せや修繕委員会を定期的に行いますが、その際に確認したいのが工事の進捗状況です。工事の遅れは、契約工期の延長やそれに伴い増加した費用の請求がある場合もあります。定期的に施工会社に進捗の確認をし、予定していた全体工程と現在の工事進捗を比較し、予定との差異を把握することが重要です。また、工事内容や見積数量、仕様等の変更、それに伴う保証※2内容の変更などはないかについても随時確認しましょう。

※2大規模修繕工事において「保証」とは、アフターサービス保証のことで、契約時に工種や使用材料ごとに異なる保証期間が約束されており、原則工事の引渡し翌日を起算日として大規模修繕工事を長期にわたって保証するものです。

 

施工前に仕上がりイメージを確認する


大規模修繕工事の最終的な見た目を左右する“仕上げ工事”に関しては、カラーサンプルや実際の見本が全戸に公開されるはずですので、仕上がりイメージについて管理組合として承認を出した上で進めましょう。さらにカラーシミュレーションの比較や試験施工をすることで、工事完了後の仕上がりイメージの差異をなくすことができます。



 

まとめ


大規模修繕工事の工期や品質に関するトラブルは、マンションの資産価値を守るためにも避けておきたいものです。もしトラブルが起きてしまった場合に被害を最小限に抑えるためにも、計画段階で予備の工程や予算について考えておくことが大切です。予定通りに進むことが一番ですが、予期せぬトラブルで慌てなくて済むよう事前に余裕を持った計画で進めていきましょう。

 

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